なんで突然歌いだすの?

「なぜ突然歌いだすのか?」

なんだかこの本のタイトル通りだと長いミュージカルの歴史の中である日ある時を境に突然歌いだしたみたいに感じませんか?

ミュージカル映画とか観てるといきなり歌いだしたりする印象ありません?

勘違いをしてました

この本を読んだら謎が解けました

ある日突然に、ではなくて

ある時急に、ではなくて

[最初っから歌いだしていた。]

[もう400年前ッから歌いだしていた。]

らしいのです

ということがこの本には書いてありました(と思う)

内容を振り返ると、オペラが誕生したのが1600年頃で、誕生したきっかけは富裕層が[古代ギリシャ悲劇]の復元を目指して作り上げたもの。らしい

この本には「現存する最古のオペラは1607年の《オルフェオ》という作品」と書いてある

[最古のオペラ]で検索したらいろいろと出てきた

1598年 《ダフネ》 (これは楽譜が残ってないらしい)

とか

1600年頃 《エウリディーチェ》

とかが出てくる(結局どれよ?[現存する]とかの表現で変わるのか?まー、なんにせよ400年以上前)

そんな感じの本でした

感想終わり

専門用語とあれこれ

アンダースコア=映画音楽の世界で台詞を邪魔しないように映像を強調・補足する楽曲

コロス=コーラスのこと。物騒な言葉じゃあないよ

レチタティーヴォ=語りに近い歌唱で説明や会話を担う、言葉の意味・物語を伝える役

アリア=登場人物の感情に浸る歌本来の役割を担う、喜怒哀楽などの感情を伝える役

当初はアリアの方が人気(1600年当時は物語より感情)

オペラ・セリア=宮廷オペラとも(貴族のステータスのためや、外国の要人が客層。厳格な規則と慣習、接待オペラ)

オペラ・ブッファ=商業オペラとも(上流階級から下層の市民まで幅広い客層。18世紀当時の数少ない娯楽)

インプレサリオ=公演を企画する興行師

宮廷オペラはスポンサーが王侯貴族で貴族社会が衰退すると宮廷オペラは消滅。しかしオペラ自体は生き延び成金の市民層をスポンサーに復活する


カストラート=宮廷オペラで活躍していた歌手。去勢手術によってボーイソプラノを出せるようにした歌手。貴族の愛玩の対象でもあったため宮廷オペラとともに衰退

よく知られているようにシーンの語源となるスケネー、オーケストラの語源となるオルケストラ、コーラスの語源となるコロスといった用語はここに発している]

うむ…

よく知られてるんだね?

うむ、知らんかったわ

バラエティー・ショー=居酒屋などから始まった娯楽ショー

ミュージック・ホール(ロンドン)=居酒屋や雑多な寄席から発展したショー

カフェ・コンセール(パリ)=レストランの一画から始まったショー

レヴュー=ミュージック・ホールと似た感じのショー

ミンストレル・ショー=白人が黒人を真似て顔を黒く塗り芸を披露するショー

ヴィードヴィル=健全な内容でファミリー層がターゲット

バーレスク=性的な内容を含む主に男性客がターゲット

アメリカ最初のミュージックエンタメ(と言われている。異論有)=1866年《黒い悪魔》

アメリカ最初のミリオンセラー=1892年発表《舞踏会のあとで》

アメリカ最初のミリオンセラーのちょい話

チャールズ・K・ハリス(1867~1930)が作曲。作曲した、というかメロディを口ずさんでいたのを音楽知識のある人が楽譜に書きとめシート・ミュージック(使い捨ての楽曲)として売られた。最初はまったく売れなかったがショーの再演などで使用されヒットした。ちなみにハリス自身は音楽知識は皆無で楽譜の読み書きもできず音楽の教育も受けたことがなかった。言ってみれば素人が大成功するという[アメリカンドリーム]を体現した人物

ティン・パン・アレー(Tin Pan Alley)=1880年代中頃からマンハッタンの一角に音楽出版社が集まるエリアができる、その名称。1920年代初頭まではネガティブなイメージだった

当時のネガティブな新聞記事

歌の工場

クラシック音楽からの剽窃

ソングライター無能説

聴衆を洗脳する音

など(つまりは古い作り手からすると偽物扱いされていたということ。酷評された理由に、このエリアで活躍した作曲家の中には楽譜が読めない・書けない・教育を受けていないというのが多いからというものがあった)

ソングライターとソングプラガー

ソングライター=音楽出版社に在籍し作曲していた作曲家、著作権は出版社に属し、作曲家は労働者という位置づけ

ソングプラガー=楽曲の販売促進を担当する。劇場で観客に演出を依頼したりする

当時の歌手のキャリアの始まりは音楽出版社に所属することだった

激動の1920年代(って言われているらしい)

レコードディスク登場(78回転SP盤、と知った感じで書いてるがなんのこっちゃサッパリ)

レコード規格の影響で4分以下の楽曲が主流になる

ラジオ登場

1922年ラジオブーム。レコードより音質がいい

長編トーキー映画登場(トーキー=映像と音声が同期した映画のこと)

1927年《ジャズ・シンガー》最初の長編トーキー映画と言われる

米国作曲家作詞家出版者協会=ASCAP(American Society of Composers, Authors and Publishers)

放送音楽協会=BMI(Broadcast Music, Inc)黒人向けでレイス・ミュージックとも言われ、のちにリズム&ブルースと呼ばれる(下図参照。参照にはならんけどな)

ASCAPとラジオ業界のゴタゴタ

ASCAPとラジオ業界が大人の事情でザワザワして、ラジオ業界はASCAPが管理していない音楽(ASCAPはおもに白人向け)つまり黒人向けの音楽だったりを管理する組織としてBMIを設立する

オフ・ブロードウェイ=1950年初期、ブロードウェイの規模を小さくした劇場

オフ・オフ・ブロードウェイ=同じく規模が小さくプラス実験的な劇場

メガ・ミュージカル=1980年代に誕生した用語。普遍的テーマ(人間愛・贖罪・歴史など)・壮大な音楽・言語の壁がないことが特徴のヨーロッパ発の大型ミュージカルを指す

2.5次元ミュージカル=2014年頃から広まった、漫画やアニメ(2次元)を生身の人間(3次元)が演じることから生まれた

つづく

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